要介護者の移乗

利用者をベッド情報へ移動する方法

 

ベッド上で、要介護者(利用者)を上方へ移動するときは、
利用者の両膝を高く立てるようにします。

 

両膝を高く立てるようにすることで、
ベッドを足底で強く踏みつけることができ
身体でもっとも重量のある臀部をうかせることができ、
間雑が最小になります。

 

利用者には、両手をおなかの上で組んでもらったり、
両肘をベッドについてもらって、
両膝を深くまげてもらうようにします。

 

片麻痺のある利用者をベッド上で水平移動させる方法

 

片麻痺のある利用者をベッド上で水平移動させるときは、
利用者の麻痺側をベッドから浮かせ、移動するようにします。

 

麻痺側をベッドから浮かせることによって、
摩擦が少なくなるので、動きやすくなります。

 

片麻痺のある利用者をベッドから車いすに移乗する方法

 

片麻痺のある利用者を、ベッドから車いすに移乗するときは、
健側に車椅子を置くようにします。

 

これは、健側の手で車いすにつかまって身体を支えることができます。

 

また、車いすはなるべく移乗距離が短いところに置くようにします。

 

角度が小さすぎると、フットレストが健側の足にあたり、
足が後方に引けないので、立ち上がりにくくなります。

 

逆に角度が大きすぎると、身体を大きく回転させなければならないので、
ベッドに対して20〜45度の向きに車いすを置くようにします。

 

端座位になるときの方法

 

端座位になるときは、利用者の両脚をベッドの端に下げながら、
上体を起こしていくようにします。

 

すると、シーソーのようになり、
両足が下がれば、自然に状態が浮き上がります。

 

つまり、足の重さを利用しながら、
臀部を支点に上体を起こしていくのです。

 

仰臥位から端座位へ全面介助を行う場合は、
介護者は、一方の手で利用者の肩甲骨の部分を抱え、
もう一方の手で膝を抱え込むようにします。

 

そして、臀部を支点にして、徐々に端座位へとしていくようにします。

 

片麻痺がある場合の側臥位から端座位への介助方法

 

片麻痺がある場合の側臥位から端座位への介助方法は、
まず、利用者が側臥位になった状態で、
両脚をベッドの端にだし、介護者は麻痺側の肩と腕を前方で支え、
利用者は健側の肘と前腕を使って、状態を徐々に起こしていきます。

 

このとき、肘をついてもらうことで、
自然に起き上がりやすくなります。

 

そして、骨盤を下方に押して、安定した端座位にしますが、
そのとき、介護者の膝で下肢を押さえる様にします。

 

利用者の両脚底を床につけ、健側の手で状態を支えて座ります。

 

利用者がベッドの端に座った状態から立ち上がるときの介助方法

 

利用者が端座位から立位になるとき、
利用者をまっすぐな姿勢のまま立ち上がらせないようにします。

 

ベッド端に座っている状態から立ち上がろうとすると、
身体の動きは前傾姿勢になるので、
まっすぐな姿勢では立つことができません。

 

介助をするときは、利用者の自然な状態(前傾姿勢)にあわせることで、
利用者にとっても、介護者にとっても楽になります。

 

・立ち上がりのときの身体の動き

 

(1) 浅く腰掛ける。

 

(2) 足を膝よりも後ろに引く。

 

(3) 立ち上がると、頭が膝よりも前に出る。

 

(4) 臀部があがる。

 

(5) 膝を伸ばす。

 

(6) 立ち上がる。

 

・利用者が座位から立位になるときの介助方法

 

(1) イスやベッドなどは、利用者の両足底が床につく高さにする。

 

(2) 浅く腰掛けてもらい、手を握ってもらう。

 

    手を握るときは、介護者は手の甲を上にして利用者に握ってもらう。

 

(3) 足を引いたら、手を斜め下に引いて、前傾姿勢にする。

 

(4) 臀部が浮いてきたら手をあげていく。

 

(5) 膝がのびたてきたら立つことができる。

 

・片麻痺のある利用者が座位から立位になるときの介助方法 その1

 

(1) 利用者に浅く腰掛けてもらい、足を少し引く。

 

(2) 介護者は、足を利用者の麻痺側の足の後において、
   利用者の大腿部と背中を支える。

 

(3) 利用者が膝を伸ばしはじめ、立ち上がるときに、
   胸郭と臀部を支え、安定した立位にする。

 

・片麻痺のある利用者が座位から立位になるときの介助方法 その2

 

(1) 利用者に浅く腰掛けてもらい、足を少し引く。

 

(2) 介護者は足を前後に開き、自分の膝内側を利用者の膝外側に当てて腰を落とし、
   腰部で腕を組んで利用者を支える。

 

(3) 利用者に前傾姿勢をとってもらい、立ち上がり、
   脇を締めて、組んだ手で腰を押し、安定した立位にする。

 

利用者の立位から椅座位への介助方法

 

利用者が立位の状態から椅座位になるときは、
介護者は膝を曲げて、利用者を前傾姿勢にして座らせるようにします。

 

まっすぐな姿勢のままでは座れませんから、
必ず前傾姿勢にします。

 

座位への介助は、立位にする場合と逆の順序です。

 

ベッドからストレッチャーへの移動の介助

 

ベッドからストレッチャーへ移動するときは、
介護者が3人で行うようにすると安全です。

 

(1) ストレッチャーは、ベッドの足元に直角に置きます。

 

(2) ストレッチャーのストッパーをかけます。

 

(3) 介護者は、利用者の頭側から背の高い順に位置するようにします。

 

(4) 介護者は利用者になるべく近づいて、利用者を抱えます。

 

(5) 3人で声をかけながら移動して、ストレッチャーに移すときは、
   臀部から下ろすようにし、続いて、足部、最後に頭の順に降ろします。